室町時代の朝鮮との関係は?貿易を覗いてみよう

島国である日本にとって、貿易はいつの時代であっても重要なもの。

しかし、今までどんなものを扱った貿易をしていたのか、また、どこの国と貿易をしていたのかを知っている方は少ないのではないでしょうか。

では室町時代の貿易はどうだったのでしょう?

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貿易したい、でもこれは困ります。

手に入れたいものを手に入れるための貿易。

室町時代には朝鮮との貿易が盛んでした。

相手国である朝鮮と貿易を始めたのは3代将軍足利義満。

この日朝貿易には同じ室町時代に行っていた日明貿易とは違い、参加しているのは幕府だけではなかったという特徴があります。

日朝貿易は、参加するのが幕府だけではなく、守護大名だったり、商人が参加したりと、色々な種類の人が参加していたのです。

ただ、貿易することになって、困る点が一つ。

それが倭寇の活動です。

今でいう海賊のように暴れまわる倭寇は貿易したい朝鮮にとってとても困る存在でした。

そのため、朝鮮側は貿易をするために倭寇禁止を日本側に要求、日本側もその声にこたえ、倭寇に働きかけを行ってから、改めて朝鮮との貿易が始まったのです。

日本人には3ヶ所、朝鮮に住むところがあった?

朝鮮と日本が貿易をするにあたって、貿易をするため、そして日本の使節のために朝鮮側は三ヶ所に倭館を作りました。

倭館とは、日本人居留地のこと。

貿易によって住みつく日本人が増えたためにつくられたところなのです。

貿易の目玉は何だった?

そうやって始まった日本と朝鮮の外交。

貿易をする中で朝鮮から日本に入ってくる品物の中で大きな目玉商品だったものは、難といっても木綿でした。

実は室町時代、木綿はとっても高級品だったのです。

朝鮮から輸入されたものの、一般庶民にはとても手の届かない代物。

輸入された木綿は庶民の衣服用としてではなく、大名たちに人気のある商品だったのです。

そんな目玉商品である木綿のほか、目をひく朝鮮からの輸入品がもう一つ。

それが大蔵経です。

聞きなれない名前の品物ですが、この大蔵経というものは、仏教関係の書物です。

では木綿や大蔵経を貿易で輸入した日本から、朝鮮に向けて輸出したものは何でしょうか。

日本から輸出したもので目立つものは銅や硫黄、そして琉球王国と日本の間の貿易から得た胡椒に蘇芳、香木などの品物です。

今では仏教関係の書物である大蔵経や香木や蘇芳など、あまり中心になって貿易されるものではない品物が沢山あります。

しかし、この時代の朝鮮との貿易は未来に向けて大きな変化をもたらしていきました。

例えば、さきほど朝鮮からの輸入品の目玉だと述べた木綿。

その木綿は今ではとても身近にあるものですが、その時代には庶民には手の届かないものでした。

その後徐々に広まり、今ではこうして気軽に手に取れる木綿。

実はその木綿が広まっていく過程には朝鮮との貿易の歴史があったんです。

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