日本の歴史を学んでいく中で、必ず学ぶことになる出来事は沢山ありますが、一揆もそのうちの一つでしょう。
ですが、室町時代で起こった有名な一揆を見てみると、「○○一揆」など、似通った名前ばかりで覚え方が分からず、苦労することもしばしばあるのではないでしょうか。
そう、一揆はとにかく覚えにくいもの。
そんな一揆の覚え方の基本は、種類分けが大きなポイントです。
今回は室町時代におこった一揆を中心に、どの一揆がどんなものだったのか、見ていきましょう。
一揆の種類分けは中心人物で決まる!
室町時代など、一揆が沢山起こった時代におすすめの覚え方は、まずその一揆がどんな種類のものなのかしっかり分けてしまうこと。
一揆は、大きく3つの種類に分けることができます。
一つ目は土一揆、2つ目は国一揆。
そして3つ目は一向一揆です。
この3つの特徴を簡単に表すと、まず土一揆は土民とよばれた農民の一揆。
国一揆は国人と呼ばれていた力を持っていた武士の一揆。
一向一揆は浄土真宗の信者が起こした宗教がらみの一揆。
つまり、一揆を3つにわけるには、中心人物がどんな身分だったかがとても大切なポイントになってきます。
一揆の種類はそれを引き起こした中心人物がどんな階級の人物だったのかで分けることができるのです。
一揆の覚え方は、まずこの区別をしっかりつけることが第一歩となります。
こんな一揆があった室町時代
室町時代に起こった中で覚えておきたい一揆はいくつかありますが、その中のいくつかは内容も簡単に押さえておきましょう。
室町時代の一揆の中で、1485(文明17年)におこった山城の国一揆は南山城地方で両派にわかれて戦っていた畠山氏の軍を国外に退去させた一揆です。
この山城の国一揆は一揆の後、8年間の自治支配を行ったことで有名になりました。
そして数ある一揆の中で、『大乗院日記目録』の中で、「日本開闢以来、土民蜂起これ初めなり」といわれた一揆が1428年(正長元年)に起こった正長の土一揆です。
この一揆は『大乗院日記目録』にある通り、土一揆が初めて文書に記録された一揆として有名です。
このように、ストーリー性のわかりやすい一揆を先に覚えておくというのも覚え方の一つです。
時代を見てとれ!一揆の背景
室町時代に多く起こった一揆ですが、大きく種類分けして覚えたり、有名なストーリー性のある一揆を優先して頭に入れる覚え方を紹介しました。
そんな室町時代の一揆ですが、その背景からは下剋上の風潮をつかむことができます。
下の身分、弱い者たちが上の身分である強いものたちを自分たちの力で倒すという下剋上。
特に先ほど紹介した8年間の自治を行った山城の国一揆、そして1488年(長享2年)に起こった加賀の一向一揆からは特にその下剋上の風潮を感じ取ることができます。
一揆の起こった背景までも調べていくと、時代によって様々な影響を受けており、面白いと感じる部分があるかもしれません。
いくつか一揆の覚え方を紹介しましたが、そんな風に自分の興味がある部分から覚えることもおすすめの覚え方なのです。