現在の日本が出来あがるまで、色々な時代を経てきたこと、学生の時に歴史を学んだ方ならどんなに多くの出来事があったのか御存じだと思います。
今では日常生活に欠かせない物がなかったり、それまでとは大きく変わってしまうような出来事があったり。
どんな時代にもその時代を表す特徴があります。
ここでは、室町時代の特徴を簡単にあげてみます。
文化の特徴
室町時代は現在において、現代につながるさまざまな伝統文化の基礎が固められたといわれる時代です。
室町時代の文化といえば、大きく分けて南北朝の混乱を背景にして生まれた南北朝文化、そして北山文化に東山文化があります。
それらを通して室町時代に発達した文化を具体的にあげてみると、能、狂言、茶寄合、など、現代の私達が知っているものも多くあります。
その中でも特に室町時代に発達したものとして有名で、時代の特徴がわかりやすい文化は能です。
この時代に能は大きく発展しました。
特に、この時代の将軍で能を好んだ将軍もいたので、将軍が能を観劇に出かけたという記録も残っているほど。
また、将軍を始めとしてこの室町時代の武士たちの間でも能を見る事が日常となっていきました。
外国との貿易の特徴は?
たいていの時代では、さまざまな国と貿易をしています。
室町時代の外国との関係でいえば、明と国交を開いた事がよく知られています。
そして、この明との貿易のやり方にも大きな特徴があります。
それが明と日本との立ち位置です。
普通、現代の私達が思い描く貿易というものは二国間が対等な立場で行うものです。
でも実は、室町時代はその大前提が大きく違っていた貿易をしていたのです。
その当時、明がしていた貿易のやり方では、他国との対等な立場に立っての貿易は認められていなかったのです。
そのため、日本は対等な立場ではなく、明の王にたいして捧げものをするという形をとる、簡単に言えば明より下の立場にたっての貿易をおこなっていたのです。
このことは室町時代の貿易で大きな特徴となっています。
ちなみに、明より下の立場で貿易をすることは誇りを傷つけられた一部の者から批判がでており、のちに明との貿易は一時中断されています。
ただ、利益の面からみると、明が滞在費などを負担しており、非常に利益を上げる事が出来た貿易でした。
商工業の特徴
室町時代では、経済も大きく動いていました。
特に商工業は大きく発達し、産業はどんどんと盛んになりました。
行商人の数も多くなり、大原女など、女性の行商人の数も増えていった時代です。
そういった激しい動きの中で、土地ごとに様々な特産品が生まれていった事も室町時代の商工業が発達していく中で生まれた新しい特徴といえるでしょう。